自宅任意売却後の破産申立 3

<事案>

オーバーローン不動産(注1)でない自宅を売却後,破産申立をした事案。

 

 

<解決に至るまで>

債権者数   9社 残債務額   約2300万円(住宅ローン残債務を含む)

財産     オーバーローン不動産でない自宅土地建物

土地建物価値:1400万円 住宅ローン残額:1300万円

Aさんは,代表者を務めていた会社の売上が減少したので,会社と共に破産申立をすることにしました。ただひとつAさんが望んだのは,自宅に引き続き住みたいということでした。

 

 

<最終的な結果>

Aさんは,自宅をAさんから息子さんに任意売却(注2)をして,息子さんから借りる形で住み続けることにしました(いわゆる「リースバック」)。 自宅は,オーバーローン不動産ではなく,住宅ローン残債務よりも不動産の価値が高いので,売却価格の設定に注意する必要があります。適正価格でないと破産管財人の否認権行使(注3)の対象になりえます。そこで,適正価格であることにつき,不動産鑑定士の鑑定書と不動産仲介業者の価格査定書を取り,価格設定と売買代金の使途について詳細に報告することで,破産管財人と裁判所から一切異議が出ることもなく,無事免責決定がされました。

 

 

<担当者から>

 本件は,不動産鑑定士・不動産業者と連携して進めた案件です。売買価格決定も難しいですが,息子さんに住宅ローンを付けるのも大変で,なかなか骨のある任意売却でした。 当事務所では,任意売却を専門家と連携して進めることも多く,売却がうまく進まない場合もご相談ください。

 

 

【用語説明】

(注1)オーバーローン不動産

住宅ローン残債務が不動産価値を大きく上回っている状態にある不動産のこと。不動産が,下記①または②にあたる場合は,「オーバーローン不動産」として価値なしとする。

①担保付不動産の被担保債権額の残高が固定資産税評価額の2倍を超える

②上記①の割合が1.5~2.0の間の場合は,被担保債権額の残高が不動産業者の査定額の1.5賠を超える

(注2)「任意売却」 略称:「任売」(にんばい)

担保権が付いた不動産につき,法的手続(=競売)ではなく,担保権者との任意交渉で担保抹消同意を得て売却する手続。①任意交渉であるので所有者側に主導権がある,②競売より高額で売却できることが多く売却後の残債務を少なくすることができる,③引越費用を売却代金から取ることができる,などのメリットがある。

(注3)「否認権行使」

破産管財人が,破産手続開始前にされた破産者または第三者の行為の効力を否定して破産財団の回復を図ること。破産債権者を害する行為(破産法160条)や対価を隠匿するための処分行為(同法161条)などが対象となる。

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