NO.220 会社代表者の破産申立と自由財産
<事案>
代表者であるので会社と共に破産管財事件(注1)として申立をしたが,現金,預金及び保険解約返戻金につき自由財産拡張申立(注2)をした事案。
<解決に至るまで>
債権者数 17社
残債務額 約1500万円
財産 自由財産拡張財産:現金14万円,預金4万,保険解約返戻金25万円
<最終的な結果>
大阪地方裁判所の運用では,会社の代表者は会社と共に破産管財事件として申立をする必要があります。
現金,預金及び保険解約返戻金で総額43万円の財産があったので,自由財産拡張の申立をしました。これらの財産が申立人の生活及び経済的再生に欠くことができないことを説明し,破産管財人は自由財産拡張を認めました。代表者は真面目な方で問題もないため,無事免責決定がされました。
【用語説明】
(注1) 破産管財事件 (破産法31条1項) 通称「管財事件」
破産管財人が選任され破産者の財産をお金に換え債権者に配当するお金を確保する手続。
法人代表者の場合,必ず破産管財事件となる。大阪地方裁判所の場合,破産管財人への引継予納金として20万5000円の納付が必要となる。
(注2) 自由財産拡張
個人破産の場合に,破産者の経済的再生のため,破産財団に属しない財産の範囲を拡張する手続。一般的に拡張が認められるのは,預金,保険,退職金,自動車,敷金。拡張が認められると,破産管財人に処分されず,破産者の財産として保護される。
- NO.621 債務整理 ⇒ 【破産】・病気と破産
- NO.619 債務整理 ⇒ 【破産】・法人、代表者の破産
- NO.616 債務整理 ⇒ 【破産】・生活費不足による破産
- NO.615 債務整理 ⇒ 【破産】・偏波弁済と破産
- NO.614 債務整理 ⇒ 【破産】・事業の停止と破産
- NO.613 債務整理 ⇒ 【破産】・浪費と破産
- NO.612 債務整理 ⇒ 浪費を裁判所に申告していなかったが、免責された件
- NO.611 債務整理 ⇒ 【破産】・生活費不足と破産
- NO.610 債務整理 ⇒ 【破産】・生活費不足と破産
- NO.609 債務整理 ⇒ 【破産】・個人事業と破産
- NO.608 自己破産 ⇒ 生活費と自己破産
- NO.606 債務整理 ⇒ 【自己破産】・個人破産と同時廃止
- NO.603 債務整理 ⇒ 個人事業を行っていた生活保護受給者の破産手続
- NO.602 自己破産 ⇒ 換金行為と免責
- NO.598 不動産を任意売却後に破産申立をおこなった事例
- NO.589 債務整理 ⇒ 浪費と破産申立
- NO.588 債務整理 ⇒ 休職中の借入と破産申立
- NO.587 債務整理 ⇒ 個人事業主の破産申立
- NO.586 債務整理 ⇒ 法テラス利用と破産申立(生活費不足)
- NO.585 債務整理 ⇒ 時効援用と破産申立