NO.590 債務整理 ⇒ 不動産の任意売却

<事案>

 依頼者は,亡き夫からの事業を,工場と多額の負債とともに引き継ぎました。なお,依頼者はご自身も連帯保証人であったことから相続したもので,お子様方は全員相続放棄されていました。

 工場兼自宅の土地建物には金融機関からの抵当権が設定されており,この度,廃業をきっかけに,そちらの不動産を任意売却(注)する形での債務整理を依頼されたという事案です。

<解決に至るまで>

債権者数   2社

残債務額   約2億4000万円

財産     工場兼自宅の土地建物

<最終的な結果>

 不動産の任意売却を行い,売却代金で一部を返済し,残額は事実上免除してもらうことができました。  

<担当者から>

 金融機関としても,なるべくなら全額を返済してもらいたいところであり,それが難しい場合には,不動産をできるだけ高い金額で任意売却してもらい,残額をどうするか協議していくことになります。事実上の免除は,依頼者が高齢でこれ以上の支払いが不可能であるなど条件が重なったことによる非常に珍しいケースで,依頼者にご満足いただけて,弁護士としても安堵しております。

【用語解説】

○任意売却 略称:「任売」(にんばい)

 担保権が付いた不動産につき,法的手続(=競売)ではなく,担保権者との任意交渉で担保抹消同意を得て売却する手続。①任意交渉であるので所有者側に主導権がある,②競売より高額で売却できることが多く売却後の残債務を少なくすることができる,③引越費用を売却代金から取ることができる,などのメリットがある。

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