FXによる借金について自己破産できるか
インターネット上の掲示板で「FXで作った借金は破産できない」との書き込みを見かけます。確かに,FXは,パチンコや競馬などのギャンブルなどのように射幸行為(しゃこうこうい)で,免責不許可事由になります。しかし,裁量免責を得られる可能性があります。
Q1 免責不許可事由とは?FXはあたるの? A あたります
① 免責不許可事由って何?
破産手続で免責が認められないとされる事由で,破産法252条1項に記載されています。支払不能後の処分行為,浪費,賭博・その他の射幸行為,詐術による信用取引,財産関係資料の隠匿・破棄,虚偽の債権者一覧表の提出,裁判所・破産管財人に対する説明義務違反などがあります。
② FXは免責不許可事由?
FXは,浪費,賭博・その他の射幸行為(破産法252条1項4号)にあたります。そして,FXで著しく財産を減少させ,または過大な債務を負担したならば,免責不許可事由にあたります。
Q2 免責は受けられないの? A 受けられます
① FXによる借金が500万円未満
原則免責を受けることはできます。
ただし,現在はFXをやめており,今後絶対しないと誓って反省しているなら,裁判所は,経緯や事情を考慮し,今後に期待して免責決定をすることができます。これを裁量免責(破産法252条2項)といいます。
② FXによる借金が500万円~1000万円未満
上記①同様,裁量免責の可能性はあります。ただ,金額が増えているので,裁判所は当然厳しく見ることになります。
③ FXによる借金が1000万円以上
破産管財人が選任され,調査の上,破産管財人から免責を認める意見が出されれば,裁量免責の可能性はあります。
Q3 FXがやめられない!免責無理なの? A 無理ではないです,ご相談ください
Q2の①に書きましたが,裁量免責にはFXをやめていることが必要です。
当事務所でのご依頼者様の中には,やめたけど気がゆるむとFXをしてしまう,ご相談直前までFXをしていた,ご相談時もFXがやめられない,などの依存症に近い方もおられました。
破産申立をして免責を得るためには,FXはやめていただきますが,アルコール依存やギャンブル依存症の解決などのように,自分ひとりではなく,通院や専門家への相談で,少しずつ解決に向かって進む方法もあります。
当事務所は,長年積み重ねた知識と経験から,いろいろな方法を示し,解決へのお手伝いができると思います。あきらめる前にご相談ください。
FXによる債務を解決した事例はこちら
最後に
「もう絶対無理」とあきらめる前に,最悪の決断をする前に,まずはご相談ください。
なすべきことをすれば,道は開けると思います。そのお手伝いをさせてください。