債権回収会社からくる通知内容と対処法
債権回収会社から連絡が来るまでの流れ
債権回収会社が債権を金融機関から取得する場合、その債権はいわゆる不良債権であり、回収の見込みが低い場合が多いです。
したがって、債権回収会社が取得した債権については、取得の価格が著しく低い場合が多いです(例えば,もともと100万円の価値のあった債権を10万円足らずで債権回収会社が取得することもある)。
債権回収会社から連絡が来た時点では、金融機関等からの督促に応じていないことが多いので、債権回収会社は1円でも多く回収しようとすることが多いです。
債権回収会社から連絡が来るまでの流れ
概略は以下の通りです。
① 金融機関から借り入れをしたり、クレジットカードで支払いをする。
↓
② 支払いを滞納してしまう
↓
③ 金融機関やクレジットカード会社からの督促に応じない
↓
④ 返済しない
↓
⑤ 債権回収会社に債権が譲渡される
↓
⑥ 債権回収会社から連絡が来る
債権回収会社は回収のプロであるため、法律に反しない範囲内で、取り立てを行うことになります。任意に支払わない場合、裁判を行い、給料などの差し押さえという手段に出る場合もあります。
裁判を起こし、差し押さえを行った後に、弁護士が介入しても訴えを取り下げることは少ないため、通知を受けた段階で早期に弁護士に相談するべきです。
債権回収会社からの通知内容
金融機関などが債権回収会社に債権を譲渡した場合、その旨の通知又は回収の委託を受けた旨の通知が届きます。
債権回収会社からの督促、裁判所からの連絡
⑴ 債権回収会社からの督促
債権譲渡または回収委託の通知の後、債権回収会社から全額を一括で支払うように督促が届きます。ここでいう「全額」とは、元本や利息、遅延損害金を加えた額とされることが多いです。まずは書面での督促が行われ、電話や訪問がなされることになります。
督促が来た場合無視せず、窓口に連絡するか、弁護士に相談することが重要です。なぜなら交渉次第で、分割払いに応じてくれたり、遅延損害金の減額に応じてくれたりもするからです。ただし、債権が時効にかかっている場合(最後の返済から5年、または10年以上経過しているような場合)は、下手に連絡することで時効を援用できなくなるので、注意が必要です。
⑵ 裁判所からの連絡
督促を無視していると、債権回収会社は、訴訟又は支払い督促という手段に出ることが通常です。
訴訟の場合、裁判所から「訴状」という書類が届く。これには「答弁書」を提出することが必要で、「答弁書」を提出せず、期日に出席しないと、利息や遅延損害金を含めて一括で支払うことを命じる判決が下されてしまいます。
一方、支払い督促とは、訴訟よりも簡易な手続きであり、支払い督促の書類が届いてから2週間以内に異議を出すことで、上記の「訴訟」に移行することになります。訴訟に移行した後で、期日に出廷し、分割払いの希望することは可能です。
いずれの手段であっても、放置すると、強制執行できることになってしまうので、裁判所からの連絡についても、無視は厳禁です。もっとも、債権回収会社のこれらの手段は、法的な知識が多分に含まれるので、無理をせず弁護士などに増段するのが最善の対応策といえます。
通知が来たら信用情報はどうなるのか
債権回収会社から通知が来た時点で、ほとんどの場合で滞納が長期にわたることが多いと考えられます。したがって、その時点で、既に信用情報としては、ブラックリストに登録されていることが多いです。この状態では、新たな借り入れやクレジットカードの作成はできなくなってしまうことが通常です。
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