NO.63 最後の支払から5年経過後の消滅時効援用

<事案>

相談者は、旧武富士に関する債権につき、代理人弁護士から残債務の請求書が届きました。既に利息の金額が膨れ上がっており、どうしたらいいのか当事務所に相談に来られました。最後の弁済から5年を経過しているので消滅時効援用をした事案です。

 

 

<解決に至るまで>

○日本保証    →0円で解決

残債務額:約75万円(元金20万、利息55万)

最終弁済から5年以上経過のため消滅時効援用の内容証明郵便を送付。

 

 

<最終的な結果>

消滅時効の援用をすることで,約75万円の債務の支払を免れることができました。業者から請求されるままに債務の一部を支払うと債務承認となり,消滅時効を援用できなくなります。最後の支払から長い時間がたっている債務の請求を受けたときは,支払う必要のない債務かもしれないので,弁護士にご相談されることをお勧めします。

 

 

【用語説明】

○「消滅時効」

権利を行使しない状態が一定期間続くと権利を消滅させる制度(民法167条)。 貸金業者の債務は,最終の弁済から5年間の経過で消滅時効完成となる。消滅時効完成後,援用することで効果が発生し,債務の支払を免れる。なお,消滅時効援用は,後日の証明のため,内容証明郵便でされることがほとんどである。

○「時効中断事由」

時効期間の進行を中断する事由。具体的には,請求,差押,承認等(民法147条以下)がある。貸金業者の債務の場合,請求(訴訟提起),承認(一部弁済や猶予申入)で中断することが多い。

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