NO.192 法テラス利用と破産申立

<事案>

 傷病手当受給中のため弁護士費用捻出が難しい状態で,法テラスの代理援助(法律扶助)を利用して破産申立をした事案。

 

 

<解決に至るまで>

債権者数   9社
残債務額   約659万円
財産     特になし

 

 

 

<最終的な結果>

 ご本人は,退職後の求職期間中の生活費と就職後の引越費用捻出のため,消費者金融からも借入をするようになり,次第に金額が増え,支払不能の状態になったため破産申立を希望されました。
 傷病手当受給中で弁護士費用捻出が難しく,かつ預金などの財産はないため,法テラス(注1)の代理援助(注2)を利用して破産申立をしました。問題になりそうな点は申立前に調査,申立時に報告する手法で進め,裁判所からも特に指摘もなく,無事免責決定がされました。

 

 

 

 

 

<担当者から>

 ご本人は真面目な方で,勤務先での業務の異常な増加と借金苦からのストレスでうつ状態となり,最初にご来所いただいた時は休職していました。破産手続が進むにつれ元気を取り戻し,思い切って勤務先を退職し,就職活動をしているそうです。

 

 

 

 

 

【用語説明】
(注1)法テラス
 総合法律支援法に基づき,総合法律支援に関する事業を迅速かつ適切に行うことを目的として設立された独立行政法人。
(注2)代理援助
 弁護士に支払う費用の立替えを行う法テラスの業務。一般的には,申込者が援助申込をして法テラスの援助決定後,法テラスが弁護士費用を立て替えて受任した弁護士に支払い,申込者は分割で法テラスに立替金の弁済をする。
 なお,生活保護受給中の場合は,立替金の弁済が猶予(=実質免除)される。

 

 

 

 

 

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