NO.540 債務整理 ⇒ 結婚、子育て、住宅ローンの負荷による破産管財申立

<事案>

 養育費等負担で、住宅ローンが払えず,生活費の不足で破産管財申立をした事案。

<解決に至るまで>

債権者数   14社

残債務額   約4040万円

財産     特になし

<最終的な結果>

 ご依頼者様は、結婚、子どもの成長につれ、住宅を購入しました。管理職に昇進されたことで、人間構築や仕事上の交際費が必要なため自費を費消されました。何とか倹約し勤めましたが、返済額が大きく借り入れが大きくなりました。給湯器の故障や養育費の負担が大きくなり、生活が安定せず、家庭内で不和が生じ、離婚することになりました。

 ご依頼者様の給与も、景気に左右され減額されたことで、住宅ローンを払うことができなくなり、オーバーローンのため手放す方向で、破産管財事立を希望されました。

 生活費の不足を原因として破産申立をする場合,同じことを繰り返さないよう,現状の家計を説明する必要があります。大きな住宅所有のため破産管財事件(注1)となりましたが、家計収支表(注2)を丁寧に作成して支出を把握し,今後は支出を減らすよう本人にご説明して,生活改善につき裁判所・破産管財人に説明したところ,特に問題なく,無事免責(注3)がされました。

<担当者から>

 大変、不安なところからご依頼を受けましたが、なんら問題もなく無事免責を得れたことが良かったと思います。

【用語解説】

(注1)管財事件

 裁判所によって選任された破産管財人が破産者の財産を調査・管理・換価処分し,それによって得た金銭を各債権者に弁済または配当するという破産手続を「管財事件」という(注1)

(注2)家計収支表

 破産申立と個人再生で裁判所から提出を求められる書類。申立直近2か月分の世帯の収入と支出を明らかにする。

(注3)免責 (破産法248条以下)

 破産開始決定時に存在する借入金などの債務につき,支払義務を免れる手続き。

 個人の破産者は,免責不許可事由(破産法252条)がないか,あっても裁量免責相当とならば免責決定を受ける。

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